八木春グループとして何屋かと聞かれたら、商社というのが適していると思いますが、八木春産業は不動産業を主としているので、商社のイメージと違うかもしれません。いずれにせよ、専門性は必要です。
大企業ではないので、限られた資本で何に強みを置くのかという事で「地の利」を生かしてきた事を以前書きました。今週は「人の和」を生かすべく、年度始め従業員面談を繰り返しています。
ビジョンに向かってベクトルを合わす必要がありますが、まずミッションを確認する必要もあり、我々は一人一人が商人であり、商人とは何かと聞かれたら答えられないといけません。
福沢諭吉が書いたと言われる「商人の道」というものがあります。
「農民は連帯感に生きる。
商人は孤独を生甲斐にしなければならぬ。
総ては競争者である。
農民は安定を求める。
商人は不安定こそ利潤の源泉として喜ばねばならぬ。
農民は安全を欲する。
商人は冒険を望まねばならぬ。
絶えず危険な世界を求め、
そこに飛びこまぬ商人は利子生活者であり隠居であるにすぎぬ。
農民は土着を喜ぶ。
大地に根を深くおろそうとする。
商人はどこからでも養分を吸い上げられる浮草でなければならぬ。
その故郷は住むところすべてである。
自分の基所はこの全世界である。
先祖伝来の土地などという商人は一刻も早くそろばんを捨て、
くわを取るべきである。
石橋をたたいて歩いてはならぬ。
人の作った道を用心して通るのは女子子供と老人の仕事である。
我が歩むところそのものが道である。
他人の道は、自分の道でないということが商人の道である。」
(オフィスに掲示したタオルの日と大阪万博)
どうでしょうか。かなりインパクトがあります。私の好きな言葉に「人間至る所青山あり」という、中学生の頃先生に教わった言葉があります。後程これは幕末の月性という僧侶の詩の一部と知ったのですが、これには前段があります。
「男児志を立てて郷関を出ず、学若し成る無くんば復還らず、骨を埋むる何ぞ墳墓の地を期せん・・・」
「商人の道」と何か共通するものを感じます。いずれにせよ、土地や郷里に固執しないので、そろそろ不動産業もいい加減にして商社として専門性を絞る時が来たようです。
昨今女性が強くなり、男児だけで決められない時代ではありますが(笑)。。。