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資本主義から志本主義へ

 ゴールデンウィークも終わり、さあこれからという5月9日に創業者の命日を迎え、東京組も合流し、日本の従業員全員で大阪箕面で墓参りしました。OBのスズホ会長も一緒に来てもらい、墓参り後は船場生涯学習センターで当時の話をしてもらい、創業者の精神を振り返っております。

 モラロジーの話を毎日朝礼でされていたという事ですが、スズホ会長は30歳で独立するまで15年八木春にいたそうです。今はパジャマ製造販売がメインの会社ですが、同様八木春に丁稚で勤められて独立したという方が繊維やタオル業界に多数いらっしゃいます。船場の繊維業界の変遷は簡単に語り尽くせません。

 我々の倉庫もあった箕面船場の繊維団地も、大きく変貌を遂げました。駅前に出来たホールは「東京建物Brillia HALL 箕面」と命名され、さながら不動産業界の拠点となっています。ただ大阪大学外国部学部があるお陰で、船場図書館と共に箕面市長が唱える文教都市の色は多少出ているでしょうか。

 午前中歴史を学んだ後、午後はフューチャーデザインについて説明し、今期の経営方針や部門別計画発表会を開催しました。フューチャーデザインについては、ようやく世界が渋沢栄一の「論語と算盤」に追いついた話から30年後を想定する事としました。株主資本主義が行き詰まり、三方よしの「志本主義」へ向かって、一人ひとりの志を問う課題です。

(創業者の命日に皆で墓参りし、創業者精神を学ぶ)

 インドネシアからオンラインで繋いで、海外事業の計画も共有しました。普段国内の従業員は会うことは出来ないので、貴重な機会だったと思います。2030年SDGs後は、同じSDGsでもサステイナビリティ(Sustainability)、デジタル(Degital)、グローバル(Globals)というキーワードの話をした所でした。

 今後の世界は国境はないのも同然です。デジタルはそれを可能とします。手紙でやり取りしていた時代から、今や瞬時に情報を共有できるってワクワクしませんか。発展途上国というのも死語になり、先進国と変わりません。先日のハーバード大学の調査では、幸福度ランキングでインドネシアが22カ国の対象中首位でした。

 アメリカが関税でディールする話が毎日話題となっていて分断は一面として生じるでしょうが、近くを見ては船酔いします。遠くを見れば迷わず済むのです。3〜5年の中期計画は、変化の早い現代社会には向きません。当初100周年の2030年や10年後を考えようと言っていたのを、30年後に変えたのはそうした理由からです。

 最後に個々人の発表をしてもらい創業者の命日を締めましたが、次の課題はそれをどう今の活動に繋げていくかです。逆算して明日からの実践に向かわないと、せっかくのフューチャーデザインが生かされません。

 八木春グループは「未来へつむぐ かしこいせんたく」グローカル企業として街づくりに関わる一方、海外との繋がりを活かす事とします。「水の力で人々に笑顔を」というコンセプトのECODENICOの事業は、その橋渡しとなるはずです。

 ちなみに今回の経営方針発表会では、名和高司氏著「パーパス経営」を参考にさせてもらいました。感謝です。

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