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「人生大学」で学ぶもの

  年始以来東京実家へ今年2回目の訪問をしました。父の具合が悪いというので金曜日東京出社し、そのまま一緒に兄弟と共に週末を過ごしたのですが、本人も80歳を超えたらもういつ何があってもいいような覚悟をしている様子です。体に変調があっても、意識の頑強さは変わらずでした。

 今週は大阪で同じく80歳超えて、大変元気な船場商人にも再会しました。スーパーホテルの山本会長です。表向きは大変謙虚なんですが、内には恐らく激しい情熱を持っているように感じます。若い頃は猛者だったのではないでしょうか(笑)

 ボスクラブという会を主催している田中さんに紹介頂き、今までも何度かお会いさせてもらっているのですが、改めて共通点が多い事にびっくりしました。繊維問屋3代目として繊維業を手放し、スーパーホテルを起業したのは48歳だそうです。

 繊維業を手放す時は労働争議もあり、流石に考えたようですが、お母様が後押ししてくれたとのこと。お父様は60歳で急逝し、25歳で継いだそうです。

 「シングルマンション」と言ってましたが、バブルもあって不動産業で大儲けしたようで、一転バブルが弾けて大変苦労し、そこでどこにもないものを考えた末に出来たのが、スーパーホテルだったと言うことです。

 物溢れの時代にどこにもないと言ってもそんな簡単に考えつかないのですが、やはりある物とある物を組み合わせるがイノベーションで、当時は今のようにビジネスホテルがそこまでなかった所にシングルマンションと既存のホテルを組み合わせて作ったのです。

 また、誰にも出来ないものをやると言うことも徹底してきたようです。改善改良に尽きると言いますが、清掃サービスを2人で時間で短縮し、外部からも請け負っていると言います。しかも日本人高齢者に、若い外国人労働者を採用して取り組んでいるので、これも革新的です。

 しかも彼らを「ルームアテンダント」と呼んで、清掃する人もホテルスタッフと同様お客様に挨拶すると言われます。何より会長自身商売を展開する際散々学んで、結局成功する人は運がいい人だと分かり、運がいい人は爽やかだそうです(笑)

 理論的な計数管理は必要ですが、それより感性や人間力と言ったものを重視し、理念浸透に相当力を入れています。「拡大よりエクセレント」と方針を打ち出し、顧客満足度や従業員のやりがい・幸福が大事で、感謝・感動の連鎖が良い循環を生むと言われます。

 

 「自律型感動人間」のプロとしての習慣をまとめていて、人間教育を徹底しているのです。

 もう何もかもが素晴らしい話だったので、大ファンになってしまいました。どうも社内でも山本会長は皆に愛されているようです。うーん、自分がどこまで近づけるでしょうか...

   父は私同様偏屈だったので愛されキャラではなかったですが、大学教授(慶應大学名誉教授)も勤め上げ、学者としての道を極めた人生でした。どの道行こうが「人生大学」で学ぶことには共通するものがあります。感謝を込めて締めたいと思います。

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